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留年しても借りられる奨学金はある?留年で学費はどうなる?

留年しても借りられる奨学金 お金が払えない

留年しても借りられる奨学金は、あるのでしょうか?大学を留年してしまい、生活費や学費の捻出方法を模索しています。

留年しても借りられる奨学金があるか、確認していきましょう。

奨学金には様々な種類がありますが、当ページでは国が支援する独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の情報を解説します。
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留年しても借りられる奨学金はない

留年した場合、借りられる奨学金はありません。

そもそも奨学金とは、進学したいけれど家庭に経済的な余裕がない学生を対象として、民間団体が学費の貸付や給付を行う制度です。

  • 入学時に奨学金を借入するケース
  • 入学後途中から奨学金借入を開始するケース

どちらも奨学金の借入として認可されていますが、それは卒業することを前提としたお話です。成績があまりに悪いと、学習意欲がないとみなされて、奨学金貸与の適格を喪失してしまいます。

修業年限で確実に卒業(修了)できる見込みがあること。なお、卒業(修了)延期が
確定した人、又は卒業(修了)延期の可能性が極めて高い人等は、適格認定において
奨学金は原則「廃止」となります。

引用:JASSO

また、出席率や取得単位が極めて少ない場合も学習意欲が乏しいと判断され、奨学金の貸与が止まる可能性が極めて高いです。卒業見込みのない留年した生徒には、残念ながら奨学金の貸与は許可されないのです。

留年で奨学金は廃止

大学1年~3年で留年した場合、残念ながら奨学金は廃止・停止となります。

JASSOなら進級して奨学生学修状況届に出席状況や単位取得状況を提出すれば、奨学金貸与の再開は可能です。もし留年してしまった場合は授業に積極的に参加して単位を取得し、卒業見込みがあることをアピールして貸与を再開させましょう。

奨学金借入中は貸与継続や延長の希望有無に関わらず、次年度までに継続願を提出する必要があります。留年して奨学金が停止された場合も、忘れずに継続願を提出しましょう。

大学4年目の留年での再開不可

大学4年目で留年すると、卒業見込みがないと判断され、奨学金の認定は廃止されます。

奨学金は留年した翌年から再開されるため、4年生で留年しても奨学金再開の選択肢がないのです。留年した年から奨学金の返済が開始されるため、大学4年で留年した場合は在学届を提出して返済猶予を設けてもらいましょう。

留年で中退すると奨学金はどうなる?

留年して大学を中退することになっても、在学期間中に貸与された奨学金を返済する必要があります。

勉強をする気は十分あるけれど、自力で学費を払うことが難しいなど、やむを得ない理由で中退するケースでは返済が難しいでしょう。どうしても中退後すぐ返済開始できない場合は、JASSOに相談して猶予をもらいましょう。猶予期間は1年~最大で10年までもらえます。

JASSOでは返済困難になったケースについて、以下のように説明しています。

返還が困難になった場合は以下の救済制度があります。いずれの場合も、必ず本機構に連絡し相談してください。仮に延滞となっても早期に解消することが大切です。

引用:JASSO

病気や経済的な事情で留年して中退せざるを得なくなり、どうしても奨学金の返済が困難になったら、まずJASSOに連絡して猶予期間の手続きをしましょう。

利用した奨学金の返済手続きが必要

学校を中退する場合、在学中に利用した分の奨学金を返済する手続きをしなくてはいけません。

どんな状況であれ、学校を辞めることが確定すると、奨学生としての資格がなくなります。退学が決定したらJASSOから「貸与奨学金返還確認票」が発行されるので、内容を確認して返還のための口座への加入手続きを済ませましょう。

住所や電話番号に変更があるなら、JASSOのホームページに記載されている届出を提出してください。

奨学金の返済が留年で難しいときは返済猶予あり

留年してしまい奨学金を返済できない場合は、返済猶予期間をもらえるのでJASSOに連絡しましょう。

学校に届出を提出して認定されれば、返済を猶予してもらえます。病気や怪我が理由で進学や就職が困難な場合は、奨学金返済も難しいはず。きちんと段階を踏んで届出を出せば、JASSOが返済まで時間を作ってくれます。

留年の場合は1年ごとに猶予届出を提出する必要があるので、注意しましょう。

留年で学費はどうなる?

留年した場合、学費は自分で支払うしかありません。

奨学金を借りている人の中には、経済的に負担が大きく学費を自分で払うことが困難な方も多いはず。留年した場合学費はどうすれば良いのか見ていきましょう。

基本は1年分の学費負担が増える

留年した場合、基本的に1年分自分で負担する学費が増えます。

奨学金を含めた学費は全て自己負担する必要がありますが、以下の方法を利用すれば、金策になるでしょう。

方法 内容
学費を延納・分納する
  • 延納:希望する期日まで延期して学費を納入する
  • 分納:学費を3回に分けて支払う
  • どちらも手続きが必要で、滞納し続けると除籍や退学処分になるので注意が必要
教育ローンを組む
  • 奨学金貸与が停止された1年間金融機関で教育ローンを借入する
  • 無利子の奨学金と比較すると利息が高いの注意が必要

分納や教育ローンもそれぞれデメリットやリスクがあるので、あくまで最終手段と思ってください。特に奨学金返済や学費捻出が難しいからといって、ほかの金融機関で借入をすると、金利手数料や利息が理由で自己破産や多重債務を招く危険性もあるので注意しましょう。

大学によっては留年生に対する学費免除制度あり

どうしても学費を捻出することが難しい場合、学費免除制度を利用しても良いでしょう。

例えば京都大学では平成22年度より以下のような基準で、学費免除の事例を掲げています。

  • 長期療養により休学したため、留年又は修業年限を超過している場合
  • 留学によって必修科目等の修得が不可能なため、留年又は修業年限を超過して
    いる場合
  • 出産・育児のため休学し、留年又は修業年限を超過している場合
    など

引用:京都大学

自分の通っている大学が学費免除を実施しているなら、大学の概要を確認して、該当する理由であれば学費免除手続きをしましょう。上記の京都大学の例のように、在学中に病気や経済的な事情で学費捻出が困難になった場合、学校側が支援や対策を施してくれるケースもあります。災害で自宅が損傷したケースでも、学費免除の対象になるでしょう。

質問や不安がある方は、学校に気軽に問い合わせてみてください。

留年して借りられる奨学金がない場合の対処法

留年すると基本的に奨学金を停止されてしまいますが、どこからもお金を借りられない状況でもお金を調達する方法はいくつかあります。

親に相談

どうしても生活が困難な場合、現在の自分の状況を正直に親に話し、お金を工面してもらう方法も対処法の1つです。

病気や災害など、やむを得ない事情なら、親や親族も快く融資してくれるでしょう。自分に過失があるケースでも、丁寧に謙虚に話せば納得してくれるはずです。

もし親や親族からお金を借りる場合は借用書などを作成し、毎月いくらお金が必要なのか、いつから返済可能なのか、しっかり話し合ってください。親からお金を借りたら、必ず返済することを条件に学業に励みましょう。

アルバイトで収入を得る

留年して体力や時間に余裕があるなら、アルバイトで少しでも収入を得ましょう。

学生時代のアルバイトは、社会経験として将来大いに役立ちます。留年したとしても、アルバイトで実績を積めば就職活動で不利になりづらいでしょう。卒業してからも、留年期間中にアルバイトで貯めたお金があれば、今まで利用していた奨学金の返済に充当できます。

昨今は様々なアルバイトがあり、在宅でもお金を稼ぐことが可能です。自分のライフスタイルに合ったアルバイトを探して収入を得ましょう。留年中にアルバイトをしながら資格を取得して、将来に備えるのも良いでしょう。

休学して働く

留年したなら、一度休学して休学期間中に働く手段もあります。

中退する予定がなくても、一度学校を離れてお金を稼ぐことに集中しましょう。一定期間働き、ある程度の金額が貯まったら復学して学費を支払えば、最終的に学校を卒業も可能です。

今まで奨学金を利用していたなら、返済する額も稼いでおきましょう。休学の場合、一定の学費を支払う必要があるので、注意してください。

除籍→復籍

卒業を目標としているなら、一度大学を除籍申込して働いてお金を貯めましょう。学費が貯まったら除籍を取消し、復学すれば良いのです。

なお、除籍には以下のようなデメリットもあるので、注意してください。

  • 除籍取消が必ず認定されるわけではない
  • 手続きの際に納入金を納めなければいけない

除籍はあくまで何年かかっても良い人に向けた手段です。学費は発生しませんが、書類準備や手続きなどで手間と時間がかかることを念頭に置き、検討しましょう。

学生ローンや教育ローンを利用する

銀行や消費者金融など金融機関が実施している学生ローンや教育ローンなどの学生支援を利用して、国から貸付してもらう手段も良いでしょう。

ローンなので、審査の手間や利息が発生する点のみ注意が必要。消費者金融の学生支援の場合、銀行と比較して高金利の可能性もあります。審査結果が通知されたら、契約書など書類を記入する手間も発生するのです。

学生だと借入できる金額も限られてくるので、借入金にプラスしてアルバイトでお金を稼ぐと良いでしょう。借入する際には、将来計画的に返済できる額の融資を希望してください。

留年して借りられる奨学金がない!学費を減らす方法は?

留年して奨学金が停止されると、どうにかして学費を減らしたい学生は多いはず。学費を減らすには、学校が実施している制度を利用するなど、いくつか対処法があります。

留年してどこからもお金を借りられない状況なら、どのように学費を減らせば良いか確認しましょう。

留年生に対する学費免除制度の有無を確認する

自分の通っている学校に留年生に対する学費免除制度があるかを確認して、実施している制度を利用しましょう。

京都大学では、平成22年度より、やむを得ない理由で留年した生徒に対して学費を免除する救済措置を実施しています。大学のしおりや案内に制度一覧が記載されているはずなので、自分が通っている学校に学費免除制度がないか、一度確認してみましょう。

中には進級までの必要単位数によって学費が変動する制度を実施している大学もあります。留年してお金に困ったなら、まずは自分の学校で実施している学生支援制度を今一度振り返ってください。

後期に休学または卒業する

留年が確定した場合、後期に休学制度を利用するか半期卒業制度を利用しましょう。

各方法と、内容は以下のとおり。デメリットも併せて解説します。

 

方法 内容 デメリット
後期休学 前期に留年が確定した場合、その年度の後期を休学にして学費を減らす
  • 休学中にやるべきことを決めておかないと約半年間を無駄にする可能性あり
  • 本来取得するはずの単位を取得できず、結果的に在学期間が長引いて学費が減らない可能性あり
半期卒業 大学4年で留年が確定し、前期で年間必要単位の取得が終了する場合、半期が終了する9月に卒業して本来支払うはずだった後期の学費を減らす 就職で既卒扱いになり就職活動の採用で不利になる可能性あり

後期休学も半期卒業も、本人が計画的に単位取得できなければ、意味がありません。留年が確定したから休学や半期卒業をしようと、安易に判断しないほうが良いでしょう。

休学や半期卒業はあくまでも最終手段だと念頭に置き、自分の状況に合わせて臨機応変な対応をしてください。

留年しても借りられる奨学金はないが対処法はある!

留年してしまうと、残念ながら奨学金は停止や廃止処分となり、どこからも貸与を受けられません。奨学金を借りれない状況でも、学費を減らす方法やお金を調達する方法はたくさんあります。自分に見合った方法でお金を調達し、学校を卒業しましょう。

親や親族にお金を借りるならなるべく早く返済し、勉強に励んできちんと大学を卒業することを約束してくだい。休学や除籍を利用する場合は、計画的に手続きを踏みましょう。教育ローンなどを利用する場合は、利子や借入額に注意してください。

奨学金を借りれなくても、工夫次第で学費を捻出することができます。諦めずに、自分に合った方法で大学生活を謳歌しましょう。